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玄関を掃除していたら、ずっと履いていなかった靴の中に、茶色いものをみつけた。ん? ためらいがちに取り出した。こんなところになぜジャガイモが。 いや。緑のとんがった帽子を被り、白く細い足を何本も伸ばしている。球根である。映画のワンシーンのように記憶が蘇った。 昨年、春花壇を整理したとき、ヒヤシンスを一株堀り上げてしまった。しまったというのは、球根は埋めたままにしておくのが、私のポリシーだからである。 球根の楽しさは、黒く乾いた地面を突き破って硬い緑の芽が地上に姿を現したのに気づき、あ、そうだ、ここにスイセンが、クロッカスがあったんだ、と思い出し、開花を待ち焦がれるところにある。 掘り上げてしまったヒヤシンスを、埋め戻すか、袋に入れて保管するか。あとで決めようと、ひょいと玄関の上り框の上に置いておいたのだった。 それがコロッと転げて、しかし環境がよかったのかもしれない。夏秋を過ごして、冬の盛りに靴の中で復活をとげた。玄関の掃除をしなければ、靴から花が咲いたと、奇跡の報告をすることになったかもしれない。 さて、この絵は奇跡好きにはたまらないだろう。イエス・キリストの磔刑から何百年かあと、その十字架が掘り起こされたのである。びっくり! 重病の女性を治したのがその証拠である。とされている。なにしろ、エデンの園にあった知恵の木で作られた十字架なのである。びっくり! びっくり! そう決めたのは、ローマ皇帝コンスタンティヌスの母ヘレナである。彼女はイエス・キリストの墓もつきとめ、その上に教会を建て、今もエルサレムに参拝者が押しかける。 日本だって、根拠もないのに宮内庁がたくさんの古墳をナントカ天皇の墓と決めつけて発掘調査さえさせないでいる。 その天皇が、もう息子に任せたいといっている。皇居の奥で仕事をしているだけでは、象徴天皇たりえないとの考えらしい。 内閣の対応は、かつての薩長のやり方を思わせる。日本国憲法にもっとも忠実なのはアキヒトさんで、もっとも不実なのがシンゾーであった。といつか記されるはずである。 by フジグリーン・メグ スリノキネット
by kimagure-art
| 2017-01-29 13:03
| メグスリノキ
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